【必見】安全保障輸出管理実務能力認定試験の概要(体験してわかったことも合わせて紹介)

安全保障輸出管理実務能力認定試験
今回の記事は次のような方におすすめです。

☆安全保障輸出管理実務能力認定試験の受験を検討している方
☆Associate、Advanced、Expertのどれを受験するか迷っている方
☆安全保障輸出管理実務能力認定試験の受験勉強中の方

今回は安全保障輸出管理実務能力認定試験の概要について、試験を主催するCISTEC(一般財団法人 安全保障貿易情報センター)の公式HPで紹介されている試験概要から、実際に試験を受験してわかったことまで幅広くご紹介します。

それでは早速紹介に入ります。

試験の目的

試験の目的は、『企業における輸出管理実務者の実務能力とそのモチベーション向上』です。

企業は、製品などを自由に輸出できるわけではなく、国内法によって輸出を一部規制されています。国内法に基づいて、適正に輸出を管理する必要があります。その輸出管理の実務者能力を向上するための試験です。

試験のコース

全部で3つのレベルが設定されています。レベルが低い順から、STC Associate、STC Advanced、STC Expert / STC Legal Expertです。

STCは、Security Trade Controlの略で、安全保障輸出管理という意味です。

STC Associate

一番やさしいレベルの試験です。合格率は60〜80%です。受験料は5300円。

試験内容は基礎的レベルであり、輸出管理の法的枠組みや国内法令等の基礎知識が問われます。試験は◯✖️形式で25問45分間の試験時間です。

STC Advanced

中間レベルの試験です。合格率は50〜60%です。受験料は6300円。

輸出管理の現場で必要な問題に対応できるレベルです。輸出管理実務に携わって2〜3年程度の担当者を対象としているので実務に必要な全般的な知識が問われます。実務者として働くためには最低限このレベルは欲しいところです。

試験は全部で25問出題され、1〜20問は3択問題、21〜25問は2択問題です。例年、7割位の正解で合格しているようです。

試験時間は70分間です。私が受験した際は、時間的にかなり余裕があり、見直す時間も十分に確保することができました。

はかせ
はかせ

最初に受験する方で、実務上それなりに通用するしっかりとした知識を身につけたいなら Advancedが最も良いです。Expertは細かい知識まで確実に理解していないと合格は難しいのでハードルが高いですし、Associateは安全保障輸出管理の基礎中の基礎を問うレベルであり実務上は役に立たないと思っております。

最高レベルの試験です。基礎知識はもちろん、関係法令、取引審査、該非判定等を含めた十分な実務能力を有する専門レベルです。

合格者には顧客へのアドバイス、社内・子会社への指導を行えるレベルを求められています。合格率は、Expertが10%前後、Legal Expertが20%前後となっています。

受験料は、Expertが7300円、Legal Expertが3200円です。

STC Expertは、法令編と貨物・技術編の2つから構成されており、STC Legal Expertは法令編のみの受験ということです。Legal Expertを合格すれば、Expertの際に法令編は免除されます。

試験時期

STC Associateは6月・10月・1月の年3回STC Advancedは10月・1月の年2回STC Expert/Legal Expertは毎年11月に試験があります。

試験会場

東京、名古屋、大阪、福岡

Expertは福岡では開催されないので東京、名古屋、大阪のみ。

試験の申し込み手続き

インターネットで試験の申し込みをします。

CISTECの公式HPよりインターネットで申し込みを行います。

氏名、住所、メールアドレス等を入力すれば申し込み完了です。ほとんど時間はかかりません。

受験料の支払いは、後払いです。

受験料は申し込み時ではなく、試験後に支払いを行います。受験料の支払いは特殊ですので注意してください。よくある受験料の支払いパターンですと、申し込み時にクレジットカードで決済して申し込み完了がありますが、安全保障輸出管理実務能力認定試験では後払いです。

私が受験した時は、試験本番の日あたりに請求書が自宅に郵送されてきましたので、試験が終わってから請求書に記載された口座に受験料を振り込みました。支払い期日は試験日の2ヶ月後位に設定されていましたので、試験終わって落ち着いてから支払いに行けば全く問題ありません。

仮に支払い期日までに受験料を支払わなかった場合は、合格が取り消されるとのことです。

受験票はEメールで送付されます。

受験票は郵送されず、メールで届きます。インターネット申し込みで入力したメールアドレスに受験票が届きます

試験本番はこのメールをA4で印刷して持参します。

合格発表

合格者の受験番号が、試験から20日後位にCISTECのホームページ上に公表されます。

合格したら、それぞれのレベルで有効期限なしの認定証が送付されます。

受験を経験して分かったこと

実際に受験をして分かったことをご紹介します。

  • 試験勉強に必要な期間は、Advanced(経験上)1.5〜2ヶ月、Associate(予想)数週間程度、Expertは未受験のため不明です。
  • 試験会場では、受験者のほとんどがCISTECのテキスト・問題集を使って勉強していましたので、受験勉強のテキストはCISTECのテキスト・問題集の一択か!
  • Advancedの試験問題はCISTECのテキスト・問題集の内容からしか出題されない。
  • 試験問題は持ち帰ることができる試験数日後に試験問題の正解がウェブで公表されるので自己採点ができます。
  • 試験問題用紙は書き込み自由です。さらにはマーカーなどの色ペンも使用して良いです。
  • STC Advancedでは受験者の半数近くが試験途中で退席していました。試験時間は余裕があります。

今回は安全保障輸出管理実務能力認定試験の概要について受験した経験を基に紹介しました。受験の検討の参考になれば幸いです。

なお、本サイトでは安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Advanced)の試験範囲の解説記事を掲載していますのでご確認したい方は

>>【完全版】安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Advanced)対策(試験概要と試験範囲全ての解説)

をご覧ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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