半導体素子の種類(半導体デバイスを構成する素子の種類と概要を解説)

半導体

これまで半導体とは何か化合物半導体の種類を解説してきました。今回は半導体材料で作り出されるある機能を持った部品である半導体素子について解説します。たくさんの種類があるので一つ一つの細い説明は省略しますが、ざっくりとこういうものです、という解説を加えています。細部を深掘りしすぎると全体が見えなくなるので、今回は、半導体素子の全体像を理解していただければ幸いです。

初心者でもわかりやすいように専門用語をなるべく少なくして解説しています。

ぜひご一読いただけますと幸いです。

早速、解説に入ります。今回は半導体素子の解説です。素子とはある機能を持った最小単位の部品と理解するとすっと入ってくると思います。パソコンのような電子機器を会社と例えると、パソコンの中にある半導体デバイスは、◯◯部のような部署にあたり、素子は社員一人一人です。

半導体デバイスを構成する素子の種類

まず素子を書き出してみます。素子とは会社でいう会社員にあたるものです。素子は小さい部品ですが、一つ一つにしっかり役割を持っています。

まずは、どんな素子があるのか見てみましょう。大きくは、ダイオード、トランジスタというグループに分かれます

ダイオード

ダイオードという言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、その種類は多数あります。いくつかピックアップして、それぞれの役割をかなり噛み砕いて紹介します。

発光ダイオード
  • 発光ダイオード     LEDと呼ばれるもので、電気流すとピカッと光ります。
  • 太陽電池素子      ソーラーパネルに使われているもの。光を当てると電気を作れます。
  • レーザーダイオード   レーザーに適した光を発します。
  • フォトダイオード    光を検知できます。
  • スイッチングダイオード 電流の流れる方向をスイッチします。
  • 整流ダイオード     電流の流れる方向を一方通行にします。
  • ツェナーダイオード   電圧を一定にできます。定電圧ダイオードとも呼ばれます。
  • バリキャップダイオード 電圧で蓄える電気の量をコントロールできます。
  • バリスタ        電圧で電気抵抗が変わります。

他にも、PINダイオード、ショットキーバリアダイオード、サージ保護用ダイオード、ダイアック、トンネルダイオードなどがあります。

トランジスタ

トランジスタが持っている機能は、二つあります。一つ目は、弱い電気信号を大きい電気信号に変える「増幅」という機能です。二つ目は、電気信号を素早くON/OFFに「スイッチ」する機能です。増幅とスイッチの両方の機能を持った優れものの素子です。

トランジスタの二つの機能を出すための原理の違いでいろんなトランジスタがあります。

今回は、名前だけ紹介しておきます。

バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ユニジャンクショントランジスタ(UJT)、フォトトランジスタ

特に、FETの一種に、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ: metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)というものがあるんですが、パソコンのマイクロプロセッサーに組み込まれています。作りが簡単で、省電力で動くことができます。

昔のトランジスタは、指で取り付けしていました。そのくらいの大きさだったんです。最近のトランジスタはとても小さくなって、1個のチップに10億個を超える数が搭載されていますから、技術の進歩って改めてすごいなと思います。

その他

ダイオード、トランジスタ以外の半導体素子としては、サイリスタ、熱電素子、磁電素子、圧電素子などがあります。


今回は半導体素子について解説しました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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