
テレビを壁掛けにしたいです。けど壁掛け用の金具は高いし、工賃も高い。自分で工事して少しでも安く済ませたいのですが、自分で工事できますでしょうか?
やり方やポイントを教えてください。
今回は大型テレビの壁掛けの工事を自分でしましたのでご紹介します。
最近、念願の大型テレビ(65型有機EL)を購入しまして、それに伴いまして、テレビを壁掛けすることにしました。壁掛けのためには専用の金具が必要でして、大型家電ショップで金具を購入しました。
金具の取り付けを業者にお願いするか、自分でDIYでやるか、迷いましたが、色々と考えた結果、自分で工事することにしました。
もちろん、自分で工事をして、きっちり工事できないとせっかく購入したテレビの落下などのリスクもあります。
しかし、壁掛け用の金具もテレビの角度を調整できるタイプだと数万円しますし、金具の料金に加えて、金具の取り付け工事を業者に依頼すると工賃もかなりかかります。壁掛け用の金具と工賃で、テレビの料金位かかってしまうということもあり、自分で工事するという結論に至りました。
実際に自分で取り付け工事をしてみましたが、結構簡単にがっちりと工事できたと思います。
今のところ取り付けして数ヶ月経過していますが、壁に取り付けて金具の緩みも全くありません。
今回は、大型テレビの壁掛け金具の取り付け工事の流れを紹介しますので、自分で取り付けをトライされる方は参考にしていただけますと幸いです。
なお、自分で工事する場合は失敗のリスクもありますので、リスクを考慮すると業者に依頼するのが無難ですが、自分で工事する場合は自己責任でお願いします。
取り付けた壁の状況、使用した壁掛け用金具、テレビの重さなど
テレビの壁掛け工事の前提となる壁の状況、使用した壁掛け用金具、テレビの重量などについてご紹介します。
壁の状況
今回テレビを取り付ける壁は、石膏ボードの奥に木の柱があるような壁になります。
築年数も結構立っている戸建てですので、石膏ボードも昔のもので今の石膏ボードよりも脆いです。
石膏ボードの後ろに柱がありますが、下地探しの針を使ってブスブス石膏ボードを刺していって下地の柱の位置を特定したところ、
テレビを設置したいと思っていた場所に太めの柱がありました。その柱の周りには柱はなかったので、見つけた柱を中心に、ビスで壁掛け用の金具を固定していき、
その他のビス打ちする場所は、石膏ボードに直接、ビスを打ち込んで固定することにしました。
使用した壁掛け用の金具

今回、大型テレビの壁掛けのために使用した専用の取り付け金具は、朝日木材加工のFLM-006-BKという型番の製品を使いました。
取り付けするテレビが65型で24kgの重量でしたので、このテレビに適合するモデルになります。
この金具は前後左右の動き、左右の傾き、上下の傾きも可能な優れものです。
今回設置する場所は、部屋の隅の方ですので、左右の傾きができた方が良いということでこちらの製品を選びました。値段は2万数千円程度でした。Amazonでも購入可能で、2万2千円位で購入できるようです。
壁掛け用の金具は色々と種類がありまして、テレビの傾きや移動をできないタイプの製品ですと、
もっと安価に購入することができます。
テレビを固定して傾けたり動かしたりする必要がない場合は、安価なモデルで良いでしょう。
私は大型家電量販店で朝日木材加工の壁掛け金具を購入したのですが、他に数社の金具が売ってありました。
実際に展示品があったので、色々と触ってみて確認したのですが、朝日木材加工の製品はガタ付き少なく、金具に使用している金属も太くてがっちりしており、質的には最も良い印象を受けました。
また価格も朝日木材加工の製品が、他社の製品よりも全体的に安価な価格設定となっていました。私も実際に大型テレビを取り付けてみたのですが、全くガタ付きもなく、非常に満足しています。
もう一つ、この製品で良いと思ったところが、壁側に固定する場所(ビス打ちできる場所)の自由度が多いところです。そして、複数箇所にビスが打てそうな構造になっています。(上の写真の金具の奥側の面が壁側に固定する面です。)
壁掛け金具の製品の中には、壁側に固定する部分が小さいモデルもありますが、これだと、施工しにくいと思いました。
今回の大型テレビの壁掛けの工事では、この壁掛け金具をいかにしっかりと壁に固定するかがポイントですので、今回使用した朝日木材加工の壁掛け金具は、DIYでも施工しやすいモデルと言えるでしょう。
余談ながら、朝日木材加工は1966年設立・創業の愛知県の企業になります。主な事業は木製家具製品で、テレビのスタンド、オーディオラック、テレビ取り付け金具等を生産しています。歴史のある国内メーカーで安心ですね。
設置したテレビの規格
今回設置したテレビは、LGの有機EL65型テレビです。カタログ上、重量は24kgです。
話が脱線しますが、今回LGの有機ELテレビをコストコで購入したのですが、コストコはテレビがとても安価に販売されています。大型家電量販店の価格と比較してもコストコの方が数万円やすかったです。
コストコは送料無料で、テレビの室内への搬入、開封、組み立てまで無料でやっていただきました。ぜひテレビを購入するならコストコがおすすめです。
有機ELテレビは、消費電力は液晶テレビより高いですが、黒の表現が液晶よりも深く、薄型化が可能です。
有機ELテレビの世界シェア(2020年)は中小型有機ELパネルでは、
1位サムスン電子(韓国)70.4%、LG(韓国)13.9%であり、
大型有機ELパネルでは、1位LG(韓国)84.3%、サムスン電子(韓国)13.9%となっています。
韓国が有機ELパネル部門では世界を圧倒しています。
国内メーカー(ソニー、東芝、パナソニックなど)も有機ELテレビを販売していますが、世界的に見れば、性能も価格もLGの方が上を行っているような気がします。
実際に価格を比較してもLGの有機ELテレビの方が圧倒的に安かったです。有機ELテレビは韓国製がコスパが圧倒的に良いと思いました。
大型テレビの壁掛け工事のやり方
前置きが長くなりましたが、早速大型テレビの壁掛け工事の様子をご紹介していきます。

まずは取り付けの位置を養生テープでマーキングします。
テレビの縁の場所と、壁掛け用の金具のビスを止める位置あたりにマーキングしておけば良いでしょう。
DIYに不慣れな人ほどこのあたりの下準備は丁寧にやった方が良いです。
私はDIY熟練者ではないですが、性格が適当ですので、マーキングも相当適当な感じになっています。申し訳ありません。

次に、下地探しの針を壁にブスブスさして、壁の裏の柱を探しました。
その結果、上の写真の黄土色の部分に柱があることが判明しました。
この柱探しは、金具を固定する上でとても大切な工程ですので、しっかり時間をかけて行いましょう。
柱の位置がわかったので、ビス(木ねじ)を止める場所を決めました。
赤丸の位置がビスを柱までねじ込んで固定する部分で、青丸の位置が石膏ボードに直接ビスを打って固定する部分です。
石膏ボードのみへのビスの打ち込みだとどうしても弱いので、努めて柱にビスを打ち込んで金具を固定するようにしましょう。

上の写真は、今回使用したビスと石膏ボード用のアンカーです。
ビスはやや贅沢してステンレスのビスを購入しました。それでも2本で130円位でホームセンターで購入できます。
左下の白いものは石膏ボード用のアンカーと言いまして、石膏ボードにビスを打ち込むときは絶対に必要です。
色々なタイプのアンカーがありますが、今回はたまたま家にあったIKEAで買ったアンカーを使うことにしました。また写真にはありませんが、座金も購入して使用しています。
柱にビスを打ち込む時は、先にドリルでビスの直径に近い大きさの穴を開けてから、ビスを打ち込みます。ですので、そんなに大変ではありません。

石膏ボードにビスを打つときは、まず石膏ボード用のアンカーを壁に打ち込んでそのアンカーの穴にビスを打ち込みます。(アンカーによって施工方法が異なります。)
上の写真が手順になります。まずはドリルでアンカーを打ち込むための穴を開けます。次にアンカーを挿入して、軽くかなづちで打ち込んでいきます。最後にビスをアンカーにねじ込めば完了です。
石膏ボードが脆く崩れやすいので、アンカーが壁の中で潰れて、硬い壁の代わりになってくれます。なので打ち込んだビスがしっかり固定できます。
しかしながら、木材に打ち込んだビスに比べると強度は低いので、ビスはなるべく木柱に打ち込んで壁掛け用金具を固定しましょう。

朝日木材加工の壁掛け金具を壁に固定していきます。
水平器を金具の上に乗せて水平を確認しながら、一つずつビスを打ち込んでいきます。
金具が傾いているとこれにつけるテレビも傾いてしまうため、この作業は注意深く、集中して実施しましょう。

最終的に上の写真のように、上に三箇所、下に三箇所の計六箇所にビスを打ちました。
座金を使うと広い面で金具に圧力をかけることができるので、固定しやすいです。
固定が不安であれば、ビスは打ち込めば打ち込むほどがっちり固定できます。
まずは6箇所くらいビスを打ち込んでみてから、手で揺らしてみて、固定が弱いようであれば、追加でビスを打ち込んでいくと良いでしょう。

壁掛け金具を壁に固定したら、最後にテレビの取り付けを行います。
テレビが大きいと絶対に一人ではやるのは厳しいので、二人以上で実施しましょう。
取り付け自体は簡単です。フックに引っ掛けて固定するだけです。
まとめ

上の表に大型テレビの壁掛け工事の総合評価をまとめました。
難易度的には、金具の壁への確実な取り付けだけがやや大変なだけで後は難しいところもないので、星二つの評価としました。
お得感は、金具の種類によって変わりますが、数万円かかる工賃が節約できるので半額程度(以下)の費用で済ますことができるでしょう。かなりお得な方です。
作業時間は1時間あれば終わると思います。失敗して間違って壁に穴開けたりした場合は、穴埋めの作業などが必要ですのでその分は余計にかかることはあるかもしれません。
必要な工具は電動ドリル、電動ドライバー、下地探し、水平器は絶対に必要でしょう。付属していなければ、ビス、座金は購入が必要です。
養生テープは壁を汚したくなければ使った方が良い程度のものです。
実際に自分でやってみての感想ですが、全然自分でできるレベルですので挑戦する価値はあると思います。ビスをしっかり打ち込むことだけ注意すれば大丈夫でしょう。
今回は大型テレビの壁掛け工事を自分でやりましたのでその紹介をしました。DIYでチャレンジしようとお考えの方はぜひ参考にしていただけますと幸いです。
本サイトでは他にも実際に行ったDIYについて紹介しています。
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興味のある方はぜひご覧ください
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